夢と資質の話

どうも、どこかにいる大学生です。

 

今回は「夢と資質」というテーマで少し自分の実体験を書きます。

 

正直、人を選ぶ話だと思うし、未だに自分でも困惑している話です。

 

どう思ったか、どう感じたかということについて、コメントをお待ちしています。

 

 

〇教員を目指している大学生(実体験)〇

私は、現在塾講師のアルバイトをしています。

 

塾、と言っても、難関私立の合格を目指すようなお受験塾ではなく、学校の勉強に遅れがちな子どもが集まる塾です。

 

小学6年生になっても引き算を指折りして考えるような子がいたり、そもそもじっと席に座っていられないなんていう子もざらにいます。

 

そのため、時には厳しく叱ったり、学校で習っている方法とは違う方法で問題を解説したり…と、大学生にはなかなか大変な職場だったりします。

 

まあ、その分他の塾より時給も高く、服装規定などもないことに加え、職場環境や周囲の人間関係にはとても恵まれているので、やめる気はさらさらありませんが。

 

 

その日も仕事が終わり、作業を終えた後で、塾長に声をかけられ、いつものように雑談に参加していました。

 

「そういえば、これ見てくれない?」

 

塾長にそう言われ、私は差し出されたスマホの画面をのぞき込みました。

 

どうやら英語と算数のテストのようです。

 

英語は日本語を英訳するというもので、Do~?を使うタイプのもの。

 

語彙についても、中学を卒業していれば難なく書けるだろうというものでした。

 

(あなたに姉妹はいますか?⇒Do you have any sisters? みたいな)

 

算数は簡単な分数の計算です。

 

通分や約分という概念を知っていれば、これも難なく解ける問題だと思います。

 

「うわ…結構やばいですね」

 

テストの文字の感じから、回答者は中学生くらいかな…という印象を受けました。

 

ただ、問題なのはその回答がほぼ全て間違っていることでした。

 

算数は、約分どころか、通分すらしておらず、分母と分子をそのまま足していました。

 

(3/5+5/7=8/12 みたいな感じ)

 

英語はbe動詞と一般動詞の使い分けすら出来ていません。

 

(あなたはペンを持っていますか?⇒Are you have a pen? という状態)

 

中学生だとしたら、かなり学力的な遅れがあるだろうな…と感じる回答でした。

 

先述した通り、そういう生徒が集まる塾なので「新しい生徒か」と考えたのですが、だとしたら妙な話です。

 

そもそも、学力がしんどい人が来るという共通認識があるのに、なぜわざわざこの回答を見せられてるんだろう…と思い、素直に塾長にその疑問をぶつけました。

 

しばらく言いにくそうにした後、塾長はぽつりと言いました。

 

 

「これね、今度うちで働きたいって言ってる大学生のテストなのよ」

 

思わず、えっと声を出していました。

 

明らかに義務教育レベルの問題が解けていないし、この学力の大学生がいるということにも衝撃を受けていました。

 

ただ、勉強が出来なくても大学に入る方法があることは存じています。

 

例えば、芸術系ならば絵や造形の技量で入学が決まると言いますし、そちらの方の学部の方なのかしら…と思いました。

 

そのことを塾長に伝えると、また困ったような顔で首を横に振っています。

 

「この人ね、教育学部の小学校の先生になるコースにいるのよ。本人も、小学校の先生になるんだってすごく意気込んでてね…」

 

唖然としました。

 

もう一度、回答を見てみますが、どう考えても学力は義務教育以下でした。

 

むしろ、この大学生自体が「学力的にしんどい生徒」として塾に入塾してほしいレベルです。

 

正直、先生になるなんて無理だよ…と内心呆れてしまうような学力でした。

 

塾長はその結果を見て、当然その大学生にお断りをしたそうです。

 

「一見すると、礼儀正しい人だったんだけどねェ…」

 

残念そうにそう言っていた塾長は、なんとなく忘れられません。

 

 

〇私が思ったこと(※大いに偏見を含みます)〇

まず、疑問に思ったのはこの大学生が一体どうやって教育学部に入ったのかということでした。

 

義務教育内容の学習が理解できていない人間が大学生になるということ自体、ありえていいのかと驚きました。

 

そもそも、この理解度だったとするなら高校の進学すらかなり厳しいものだったはずです。

 

そこで、塾長から聞いていた大学生の出身大を調べてみました。

 

名前は伏しますが、いわゆるFランと言われるような大学だと思います。

 

まず驚いたのが、その大学の教育学部の偏差値が40しかなかったことです。

 

他の学科と10ポイントほど下回るという、「教育」の名を冠していることに恥は感じないのかというレベルの学力でした。

 

そこまでして、生徒に悪い意味で「教えられる」側に回りそうな教育学部を維持していることにも驚きました。

 

さらに驚いたのは、その学部の入学条件がAO入試(学科試験なし)というものだったこと。

 

この形が許されるのは、実技がモノを言うジャンル(運動や芸術、美容)のみだと思います。

 

AO入試を悪く言う気はありませんが、その試験が入試の形態としてふさわしいのかということについては、よく審議されるべきでしょう。

 

そう言った意味では、教育学部で学科試験なしのAO入試を行うというのは、明らかにナンセンスです。

 

そもそも、学校の先生というものは…

 

・元々の学力がある程度担保されていなければならない

(小学校の先生はすべての教科の基礎を教えるので、それが他の校種以上に求められる可能性がある)

 

・学校で起きる様々なトラブルについて理解しておかなければならない

(近年認知されてきた発達障害などの知識や、アンガーマネジメントなどの知識をもって子どもに接しなければ、不要なトラブルや生徒の不信感に繋がり、学級運営が破綻する可能性がある)

 

・社会の様々な問題を理解しておかなければならない

相対的貧困によって家庭環境が複雑な生徒や、LGBTQの生徒、その他マイノリティについての正しい理解や知識がなければ、生徒同士の差別や教員ー生徒間の差別を産んでしまう可能性がある)

 

といったように、「学び続ける」ということが何よりも重要なファクターであり、「学んできた」という実績が他の職種よりもはるかに必要とされる職種です。

 

そのような職種において、偏差値40という「義務教育で学ぶべきことすらまともに学べていない、その状態を解決できていない」ような学生が集まる上に、「AO入試(学科試験なし)」という学力が全く担保されない形の入試を行っているような学部で、教員になるということを選ぶこと自体、教員としての資質がないとしか言いようがありません。

 

また、教員になるには免許をとるだけでなく、採用試験を受ける必要があり、そこには当然筆記試験もあります。

 

義務教育の9年間の遅れと、その遅れを取り戻そうという努力をせず、自分の立ち位置すらまともに理解できていない大学生が、たった4年という月日で突然その自分を変え、遅れを取り戻せるものでしょうか?

 

私は、たぶん無理だと思います。

 

恐らく、遅れを取り戻した頃には、同じように教員を目指す別のもっと頭の良い大学生がはるか先にいます。

 

結局、教員になるための一次試験すら突破できないのが関の山なのではないでしょうか。

 

 

ここまでぐだぐだ言いましたが、何が言いたいのかというと、「夢」を持つにはそれ相応の「資質」がいるということです。

 

夢を持つことを応援する声は増えましたし、それを邪魔することや批判することはナンセンスだという世の中になりつつありますよね。

 

少なくとも、結局叶わぬ夢を追いかけ続けて、何者にもなれず、後にも戻れなくなってから、どうしようもなくなって潰れる可能性を語る人は少ないし、そんなことを言うのはダメだ、残酷だという風潮はあるように思います。

 

塾講師になろうとやってきた大学生も、きっとそういう風潮の中で「夢を追う」ことを肯定されてばかりいたんだろうな、と思います。

 

その肯定は何よりも無責任ですけど。

 

本当に将来を思うなら、少なくとも教師になろうとしている時点で、その大学生の学力では明らかに足りないことを伝えてあげるべきでした。

 

いずれ、どうしようもなくなるのだということを教えてあげるべきでした。

 

「あなたの資質的には無理だ」と伝えてあげるべきでした。

 

50mを15秒かけて走るような20代後半の人間が、オリンピックで短距離走の選手として出場したいというようなものなのに。

 

まるで呪詛のように聞こえるかもしれません。

 

ですが、私は願わざるをえませんでした。

 

 

どうか、早いうちに夢破れて、もっと違う道に進むことを選びますように、と。

どっかの大学生のブログ

初めまして、どっかの大学に通う普通の大学生です。

 

このブログでは、愚痴交じりにはなりますが、自分が感じた疑問とかそういうのを適当に書き散らしていく予定です。

なんせ愚痴交じりなので、投稿者の偏見が多大に混じっています

人によっては、気分を害する可能性もあるブログかと思います。

そういう方はさっとブラウザバッグ(←をクリックするとか、<をクリックする)していただけると、お互いに変に気分を害さなくて済むのではないでしょうか。

まあ、愚痴以外のことも書くかもしれないし、面白かったものをプレゼンしにくるかもしれないし、ぐだぐだやっていくブログです。

 

まあ、そんな感じのブログになると思います。

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